自賠責保険とは、自動車損害賠償保障法に基づいて加入が義務付けられている保険のことです。強制保険とも言われています。
他方、任意保険とは、加入するのが自由な保険です。

自賠責保険は、人身事故による人身損害を補償するすることを目的としたものであり、最低限の補償をその内容としており、被害者が被った全ての損害を填補するには不十分です。そこで、自賠責保険では補償できない損害を填補するために、任意保険が締結されるわけです。任意保険は上乗せ保険ともいわれます。

自賠責保険と任意保険には、概ね次のような特徴があります。

◆自賠責保険
①全員が加入しなければならず、加入しない場合には罰則がある。
②人身事故にのみ適用され、物損事故では保険金は支払われない。
③支払われる損害賠償額(被害者請求の場合)ないし保険金(加害者請求の場合)の額が定額化されている。
④示談代行サービスはない。

◆任意保険
①加入義務がない。
②人身事故にも物損事故にも対応できる。
③契約により保険金の額や補償内容が異なる。
④示談代行サービス(保険会社が加害者の代理人として被害者と交渉してくれるサービス)があることが多い。